shaitan's blog

長文書きたいときに使う.

1981年東工大前期問題1

東科(旧東工)大 1981前期 1

\alpha=0.c_1c_2\cdots_{(2)} とおくと、b_n=0.c_nc_{n+1}\cdots_{(2)} となるから、c_n=\begin{cases}0& n\text{が奇数}\\1& n\text{が偶数}\end{cases} すなわち \alpha=0.\dot0\dot1_{(2)}. これより 4\alpha-\alpha=1 であるから \alpha=\dfrac13, a_n=\left\lfloor\dfrac{2^{n-1}}3\right\rfloor=\dfrac{2^n-(-1)^n-3}6.


床関数のままの方がきれいだとは思うが、\alphaa_n の両方を問われているのだから(といっても、a_n を先に求めさせる意図のような気もする)外す方がいいかなという判断。また、二進数から分数への変換も単にイコールでつなぐだけでも良かったが少し言葉を補った。

2019年大阪市立大の後期工学部問題4(2019 大阪市立大学 後期MathJax)も同様に解けて、\alpha=0.\dot1\dot0_{(3)}=\dfrac{10_{(3)}}{3^2-1}=\dfrac38 となる。また、2006年の県立広島大の問題(https://x.com/issiki_kyoto/status/2077377763376574906)だと a=0.\dot01\dot2_{(3)}=\dfrac{12_{(3)}}{3^3-1}=\dfrac5{27} である。

2017年早稲田大教育学部問題2

2017 早稲田大学 教育学部MathJax

\dfrac\alpha\beta+1=\dfrac z\beta は実数であるから、\alpha=aza は実数)とおける。\dfrac\beta\alpha も実数なので同様に \beta=bzb は実数)とおく。\alpha\beta\neq0 より z\neq0 であるから、a+b=1, ab=\dfrac{i\bar{z}}{z^2} となる。ab は実数なので ab=\pm|ab|=\pm\dfrac1{|z|} となる。また、\arg ab=\arg\dfrac{i\bar{z}}{z^2}=-3\arg z+\dfrac\pi2 である。

(i) ab=\dfrac1{|z|} のとき
x^2-1+\dfrac1{|z|}=0 が実数解を持つ条件は判別式が非負なので 1-\dfrac4{|z|}\geq0 すなわち |z|\geq4 である。
また、-3\arg z+\dfrac\pi2=2n\pi (n:整数)を 0\leq\arg z<2\pi の範囲で解いて \arg z=\dfrac\pi6, \dfrac56\pi, \dfrac32\pi となる。

(ii) ab=-\dfrac1{|z|} のとき
x^2-1-\dfrac1{|z|}=0 が実数解を持つ条件は判別式が非負なので 1+\dfrac4{|z|}\geq0 より |z|>0 ならば満たされる。
また、-3\arg z+\dfrac\pi2=(2n+1)\pi (n:整数)を 0\leq\arg z<2\pi の範囲で解いて \arg z=\dfrac\pi2, \dfrac76\pi, \dfrac{11}6\pi となる。

(i)(ii)を図示して(略)

2019年河合塾(東大op夏)問題6

折り曲げた状態で考える。△ACB≡△CABであるから、∠EAC=∠ECAよりAE=EC、したがってAE+ED=CE+ED=2 である。よって、ED=1+xとおくと、ヘロンの公式より△ADEの面積Sは S=\sqrt{\dfrac32\cdot\dfrac12\left(\dfrac12-x\right)\left(\dfrac12+x\right)}\leq \dfrac{\sqrt3}4 であり、x=0 のときに等号が成立する。AB=√3のとき∠AED=∠ADE=60°となり△ADEは正三角形となるのでx=0となり、確かにこの最大値を与えるような平行四辺形が存在する。よって求める最大値は \dfrac{\sqrt3}4



CE+ED=2の後、「EはA, Dを焦点とする楕円上にあるので、△ADEの面積が最大、すなわちADとEの距離が最大となるのはAE=ED=1のとき。」として△ADEが正三角形のとき最大となることを言ってもよい。
定義域を明確にして関数の最大最小を求めているわけではないので、実際にそのような三角形が作れることを言わないといけないが、そういうとき答案だと「確かに」で誤魔化してしまいがちである。
また、こういう風に一発で答えが出てしまう問題は東大というよりは京大っぽい感じもする。

1959年京大数学II問題2

1959 京都大学 全学部MathJax

折り曲げる前の状態の紙について、Aがy軸上、B, Cがx軸上、Dのy座標が1となるようにxy座標をとる。このように座標を設定すると、BDが最も大きくなるときとはAのy座標が最も小さくなるときである。
折り曲げたときにAがBC上に落ちるためにはAD≧(DとBCの距離)=1 が必要であるから、AD=1のとき、Aのy座標は最小値 1+\dfrac{\sqrt3}2 をとる。このとき、Aが落ちる点はDからx軸に下ろした垂線の足であり、確かに線分BC上にある。
従って、求める比の値は
\dfrac{\mathrm{AD}}{\mathrm{AB}}=\dfrac{\text{(AとDのy座標の差)}}{\text{(AとBのy座標の差)}}=\dfrac{\sqrt3}2\left(1+\dfrac{\sqrt3}2\right)^{-1}=2\sqrt3-3


水平や垂直にしか補助線を引かないなら座標を設定したら文章を節約できるのではないかという試み。
「比の値」は小学校で習ったはずだが、どっちでどっちを割ったらよいか覚えてなかった。またすぐに忘れるのだろう。

1998年京大後期理系問題5

1998 京都大学 後期MathJax
京大理系 1998後期 5

(1)は(2)の特別な場合なので(2)のみ解く。
(i)\mathrm A_1 から \mathrm A_n までの間に×印がない場合
この確率は p^{n-1} であり、このとき題意を満たす経路が存在する。
(ii)\mathrm A_1 から \mathrm A_k までの間に×印がある場合
\mathrm A_1 から \mathrm A_k までの間には×印がなく、\mathrm A_k\mathrm A_{k+1} の間に×印があるとする。
題意を満たす経路が存在するには、\mathrm B_k から \mathrm B_n までの間には×印がないことが必要であり、かつそのとき十分である。
ここで、k=1, \ldots, n-1 のそれぞれの場合は排反であるから、経路が存在する確率は (n-1)(1-p)p^{n-1}

(i)(ii)より Q_n=p^{n-1}+(n-1)(1-p)p^{n-1}=np^{n-1}-(n-1)p^n


\mathrm A_n のy座標って0じゃダメだったのか?

2001年河合塾(東大op秋)問題3

0<\cos2x<1 なので A_1(x)=(\cos2x)^{\frac12}>\cos2x=B_1(x) となる。
また、A_2(x)=\cos2x=(\cos^2x+\sin^2x)(\cos^2x-\sin^2x)=\cos^4x-\sin^4x=B_2(x) である。
以下、n>2 として考える。
a=\cos2x, b=\sin^4x とおくと、\cos^4x=B_2(x)+b=A_2(x)+b=a+b であるから、B_n(x)-A_n(x)=(a+b)^{\frac n2}-a^{\frac n2}-b^{\frac n2} となる。
p=\max\{a, b\}, q=\min\{a, b\} とおくと、平均値の定理より、p< r< p+q なる r が存在し、(p+q)^{\frac n2}-p^{\frac n2}=q\cdot\dfrac n2r^{\frac n2-1}>q^{\frac n2} を満たすから B_n(x)>A_n(x) である。
以上をまとめて、A_1(x)>B_1(x)A_2(x)=B_2(x)n>2 のとき B_n(x)>A_n(x) である。


[2026.7.3 追記、7.4修正]
0<\cos2x<1 なので、 t=-\dfrac12\ln\cos2x とおくと t>0 である。
\displaystyle {\cos\atop\sin}x=\dfrac{1\pm\cos2x}2=\sqrt{\cos2x}\cdot{\cosh\atop\sinh}t なので \dfrac{B_n(x)}{A_n(x)}=\cosh^nt-\sinh^nt となる。これを f_n(t) とおくと、f_1(t)=e^{-t}<1f_2(t)=1 であり、n>2 のとき f_n(t)=(\cosh t-\sinh t)\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1}\cosh^{n-1-k}t\sinh^kt>(\cosh t-\sinh t)(\cosh^{n-1}t+\cosh^{n-2}t\sinh t)=\cosh^{n-2}t>1 となる。
以上をまとめて、A_1(x)>B_1(x)A_2(x)=B_2(x)n>2 のとき B_n(x)>A_n(x) である。



一つ目の解答で (a+b)^{\frac n2}-a^{\frac n2}-b^{\frac n2}>0 を示す部分は、 (a+b)^{\frac n2}+a^{\frac n2}+b^{\frac n2}>0 をかけた (a+b)^n-(a^{\frac n2}+b^{\frac n2})^2 が正であることを示してもよく、
(a+b)^n=\displaystyle\sum_{k=0}^n\binom nka^kb^{n-k}>a^n+a^{n-1}b+ab^{n-1}+b^n\geq a^n+b^n+2\sqrt{a^{n-1}b\cdot ab^{n-1}}=(a^{\frac n2}+b^{\frac n2})^2 としてもよい。
二つ目の解答であるが、双曲線関数で書けること自体は7/2から気づいていたのに、なぜか微分するという発想(n>2 のとき f'_n(t)=n\cosh t\sinh t(\cosh^{n-2}t-\sinh^{n-2}t)>0 であるから f_n(t)>f_n(0)=1 )も因数分解の発想(上記解答参照。恐らく、三角関数と双曲線関数が混ざっており、coshが常に1以上という感覚を失っていたのが原因だと思う。)も出てこなくてこの方向はダメだと思いこんでいた。微分は7/3、因数分解は7/4に気付いた。ぼんやりと問題を頭の片隅に置いたまま他のことをして過ごすと自然と解決するものである。試験場だとそういうわけにはいかないだろうが。
一旦解けてしまうと、一つ目は指数を \dfrac n2 に、二つ目は変数を \cos2x に揃えるわけで当然の変形のように思えてくる。そんなことはないのだろうが。結局何が想定解なのかよく分からない。最初は \sin^2x+\cos^2x=1 の関係を活かして漸化式でも作るのかと思ったがそれでは無理そうだったので諦めた。

出典不明の問題(2026.6.26)

g(x)=xf(x) とおく。g(\alpha)=g(\beta) かつ \alpha\neq\beta なる実数 \alpha, \beta が存在するには、g(x) が広義単調でないことが必要。
つまり、g'(x)=3x^2+2ax+b の符号が変わることが必要なので g'(x)=0 が相異なる2実解を持てばよく、判別式を考えて a^2-3b>0 である。
逆にこのとき、g(x) の増減を考えると、g(\alpha)=g(\beta)=g(\lambda)=k を満たす実数 \alpha<\beta<\lambda が存在するような定数 k が存在する。
ここで g(x)-k は根が \alpha, \beta, \lambda であり、3次の係数が1であるから根と係数の関係より k=\alpha\beta\lambda となるから、f(\alpha)=\beta\lambda, f(\beta)=\lambda\alpha, f(\lambda)=\alpha\beta を満たす。



どうして \gamma ではなく \lambda なんだろう?