ををみたす行列(は実数)とし,正の整数に対して によりを定める.ならばすべてのに対してであることを示せ.
とおくとケーリー・ハミルトンの定理より.
を右からかけて.
ここで,のときと仮定すると,
よりのときもが成立する.
であるから,数学的帰納法により全てのnについてより示された.
ををみたす行列(は実数)とし,正の整数に対して によりを定める.ならばすべてのに対してであることを示せ.
とおくとケーリー・ハミルトンの定理より.
を右からかけて.
ここで,のときと仮定すると,
よりのときもが成立する.
であるから,数学的帰納法により全てのnについてより示された.
は正の定数とする.不等式がすべての正の数について成り立つという. このときはどのようなものか.
のとき等号が成立する.
とおくとであり.
のときであり,この左辺のの極限を取るとこれはに等しい.
つまり.
のとき同様の変形をしての極限をとって.
以上より.
実数に対し次の不等式の成り立つことを示せ.
であり相乗平均≦相加平均なので(与式左辺)≦(与式右辺)…①.
の加法定理より
…②
より両辺の分子分母ともに正.
(与式左辺)>(与式中辺)と仮定すると,(②の左辺分母)<(②の右辺分母)より(②の左辺分子)<(②の右辺分子)すなわち(与式右辺)<(与式中辺)となり①に反する.
従って(与式左辺)≦(与式中辺)であるから同様に(与式右辺)≧(与式中辺).
のときであるから,.
これより,を満たすが存在し,.
従って.
等号が成立すると仮定するとよりよりが全て0となり不適.
よって等号は不成立なので.
大学入試だと「並べ替え不等式より」の一言で済まして良いか分からなかったので証明をしている。