は有理数か.
が有理数であると仮定する.
(:整数)と書け,とおくと.
これよりなので,であるが,
右辺は分子分母ともに整数であるから有理数となり矛盾.
つまりは有理数ではない.
は正の定数とする.不等式がすべての正の数について成り立つという. このときはどのようなものか.
のとき等号が成立する.
とおくとであり.
のときであり,この左辺のの極限を取るとこれはに等しい.
つまり.
のとき同様の変形をしての極限をとって.
以上より.
実数に対し次の不等式の成り立つことを示せ.
であり相乗平均≦相加平均なので(与式左辺)≦(与式右辺)…①.
の加法定理より
…②
より両辺の分子分母ともに正.
(与式左辺)>(与式中辺)と仮定すると,(②の左辺分母)<(②の右辺分母)より(②の左辺分子)<(②の右辺分子)すなわち(与式右辺)<(与式中辺)となり①に反する.
従って(与式左辺)≦(与式中辺)であるから同様に(与式右辺)≧(与式中辺).
のときであるから,.
これより,を満たすが存在し,.
従って.
等号が成立すると仮定するとよりよりが全て0となり不適.
よって等号は不成立なので.
大学入試だと「並べ替え不等式より」の一言で済まして良いか分からなかったので証明をしている。
つぼの中に個()の赤球と,個()の白球が入っている. AとBの2人が,交互に球を1個ずつとり出し,先に赤球をとり出した者を勝者とするゲームをする. ただし,とり出した球は,もとにもどさないものとする. (1) ちょうど回目(すなわちA,B2人のとり出した球の合計が,ちょうど個になった時)に勝者が きまる確率をとするとき,となることを示せ. (2) このゲームをAからはじめるとする.任意のに対して,Aが勝者となる確率は,またはそれ 以上であることを示せ. また,Aが勝者となる確率がとなるための,との条件を求めよ.
(1)
勝敗にかかわらず回球を取り出すことを考える.
回目に赤,回目に白が出る確率と回目に白,回目に赤が出る確率は等しく,これをとおき,
回目と回目にともに赤が出る確率をとおき,回目までに赤が出ない確率をとおく.
すると,
(2)
(Aが勝者となる確率)-(Bが勝者となる確率)…☆
引き分けは存在しないので,(Aが勝者となる確率).
また,☆の右の不等号の等号成立条件は(1)よりつまり.
左の不等号のそれはが偶数であること,つまりが奇数であること.